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- 虎ノ門大学院ブログ
- 2025年01月08日
【授業レポート】戦略思考要論(三谷宏治)
全てのビジネス思考の基礎となるスキルを磨く
そろそろお正月気分も抜けて、仕事モードに入った方も多いのではないでしょうか。2025年に入って2回目の虎ノ門大学院ブログでは、MBAプログラムを統括する三谷宏治教授が担当する「戦略思考要論」をご紹介します。昨年末4学期に行われた1コマ目の様子を取材してきましたので、MBA取得を目指す方はぜひご覧ください。
■ BCG、アクセンチュアで活躍し『経営戦略全史』の著者でもある三谷教授 |
ビジネスリーダーにとって最も大切な能力の一つは、様々な状況を俯瞰的かつ連携的に捉え、戦略(方向性)を決める能力です。いわゆるロジカル?シンキングはその根本ですが、それだけでは不十分です。この「戦略思考要論」はまさにその戦略的思考を学び、身につけるための科目です。
多分野にわたる基礎?応用科目を受講する前に、まずは戦略的に事象を捉え、考えられる能力を養ってほしいと考え、KIT虎ノ門大学院ではこの「戦略思考要論」を年2回(1学期と4学期)開講していて、特に1学期は最初の週に4日連続という短期集中クラッシュコースです。これが終わってから他のすべての科目が始まります。
一方、4学期の方は土曜夕方の隔週開講となっており、約2ヶ月の時間を掛けてじっくりと学べます。受講生の声を聞いてみると、「4学期に事前に受けておいてから本科生にチャレンジする」という科目等履修生が多いようです。
本科目を担当する三谷宏治教授は、BCGとアクセンチュアにおいて経営戦略コンサルタントとして長年活躍し、アクセンチュアでは戦略グループの統括を務めた経歴を持っています。
2006年からは「教育」領域に専念し、KIT虎ノ門大学院においてもMBA領域の学びを長年リードしています。また、ベストセラーとなった『経営戦略全史』『ビジネスモデル全史』ほか、『〔新版〕一瞬で大切なことを伝える技術』『新しい経営学』など広くビジネスパーソンが経営の本質を分かりやすく楽しく、そして実践的に学べる著書を多数執筆してきました。
■ ケースの繰り返しで戦略思考を磨く |
「スキルは繰り返さなければ身につかない」と語る三谷教授。全4回(計8コマ)の授業では、ミニケースを多数扱い、チームや教室全体での議論を重ねます。まさに「繰り返し」によって技を身につける特訓コースと言えるでしょう。
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4学期は科目等履修生が中心となって授業が進んでいく
授業内で扱うケースは「スタインウェイ&サンズ」「DELL」といった有名企業のものもありますが、最初に扱うケースは「サバイバル」です。
いつの日かこのケースを学ぶ皆さんのために、詳しい内容は明かせないのですが、筆者も初めて体験した日のことをよく覚えています。「戦略的に考えていたつもりが…一貫性がなく破綻していた…」「チームでの議論になった時に、他人の意見を聞き入れすぎてしまった…」と自分の思考のクセに気づき、愕然としました。
久しぶりに取材で伺ったこの日も、受講生お一人お一人が、ワークを通して自身の思考プロセスに気づき、その上での解説講義を受けて、戦略的に考えるということのスタート地点に立っておられました。ご参考までに授業アンケートで寄せられた受講生の声を抜粋してご紹介します。
「自分自身が今後、社長として経営判断をしていく上で役立つスキルが学べ、非常に有意義でした。日々の業務の中で皆と体得できるよう実践を積み重ねていきます」
「日常の思考不足に気付かされます。ケースを読むことは苦手だが、分析や思考の仕方は大きな学びとなった。三谷さんの思考力が羨ましく感じ、ぜひ今後も学び続けたい」
「重要思考について理解し、社内へ展開して営業にも活用した。この学びを実際のビジネスに投入することで、更に受注率が向上できるのではないかと感じています」
「最初のサバイバルゲームが最も印象的だった。なぜ集団になった際に“決める”のが難しいのか良く分かりました。重要思考と合わせて自社でトレーニングをしようと思います」
三谷教授による戦略思考関連の授業は全部で4科目あります。2学期以降は「戦略思考特論」→「CRM特論」→「戦略思考演習」と続き、さらに深く実践を繰り返すことができるカリキュラムになっています。
同時に、この「戦略思考要論」は、1科目から学べる科目等履修生制度の対象にもなっています。まずはこの科目だけを学んでみたいという方も大歓迎です!