- 虎ノ門大学院ブログ
- 2017年06月30日
KIT修了生インタビュー:松木知徳さん(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)
今回は、株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(RMS)のコンサルティング部で活躍されている松木知徳さんのオフィスへ訪問して参りました。松木さんは、38歳の時にKITに入学され2年間での修了を果たしています。現在は「イノベーション?ファシリテーション特論」のティーチング?アシスタントとして在学生の学びをサポートしていただいております。
Q : まず始めに、松木さんのお仕事内容について教えてください
大学院に在学中の修士研究のテーマである「店舗イキイキモデルの提案」が、社内の新規事業提案制度で採用され、今はその商品開発のリーダーとして働いています。当社は企業にとって重要な経営資産の一つである「人と組織」に焦点をあて、様々な人事?組織の課題と向き合い、コンサルティングやアセスメント、またはトレーニングといった手法を用いて、企業の課題解決を支援しています。
ちなみに、当社の採用ページでも私のインタビュー記事が掲載されています。こちらでも仕事と大学院の両立について触れていますのでぜひご覧ください。
Q : 社会人大学院への進学のきっかけは何でしょうか?
31歳のとき生命保険業界からRMSに転職しました。当初3年間はコンサルタント職に就いていましたが、特定の専門分野だけではなく、幅広い領域について視野を広げ、クライアントのお手伝いがしたいと考え、営業職へ異動願いを出しました。営業の仕事では、社内の様々な専門家と協働する機会に恵まれました。そこで気づいたのは、クライアントの課題を解決する方法はひとつではなく、多様な観点からアプローチすることが時に必要であるということでした。
2年半ほど営業を経験した後、38歳の時にコンサル職へ戻ることになりました。コンサルタントとしてクライアントに価値を提供するには、自身の視野視界を広げ、知識やスキルを磨く必要があると強く感じていたところ、日経新聞が主催する【MBA EXPO】というイベントに参加し、企業戦略?ファイナンス?マーケティング?人事組織など多様な領域のエキスパートから学べることを知り、社会人大学院への挑戦、KITへの入学を決意しました。
Q : KIT在学中の一番の思い出は何でしょうか?
タイムマネジメントが一番大変でした。入学前は仕事の都合で夜遅くまで働く日もありましたが、大学院に通うとなると繁簡に関わらず19時から始まる講義のために仕事を切り上げなければなりません。職場や上司の理解は得ているものの、仕事の品質を落とす訳にはいきませんので効率的な仕事の進め方を常に意識し、業務スピードを向上させる必要がありました。また、講義の準備にも大きなパワーが必要でした。アマゾンで注文した参考図書が毎日山のように自宅に届くのですが、それらに目を通すだけでも大変です。事実、消化不良を起こしてしまう科目もありました。
一方、KITの良いところは、自身のビジネス上のテーマを講義に持ち込み、具体的な解決策を考えることができる点です。指導教員はトップコンサルタントや有名企業の経営層の方々ばかり。実務における自身のアイディアを投げかけ、的確なフィードバックをもらうことができます。これだけ豪華な教員陣から個別にアドバイスをもらい続けられることを考えると、非常におトクな機会でした。
次に、教授、学生同士の関係性の深さです。私は野村恭彦教授の“未来ゼミ”に所属していました。夏休みには石川県の能登で合宿し、相互の絆を深め、研究テーマを磨き合いました。修士研究のテーマに悩んだ時期もありましたが、教授や仲間の支援もあり充実した取組みをすることができました。ゼミとの関わりは修了後も続いています。
Q : 社会人大学院を修了すると、どのようなメリットがありますか?
MBA取得者や大学院修了者の知り合いが増えると、多様な業界やアカデミックな人的ネットワークを手に入れることができます。MBAスクールが集まるイベント(JBCC:日本ビジネススクール?ケース?コンペティション)や学会に参加する機会もあります。また、自身の仕事においても大学院での学びを社内講師として還元する機会や、他部門のメンバーからアドバイスを求められるなど社内外でのフィールドが広がります。最近は後輩から社会人大学院への進学相談を受ける機会も出てきました。会社の後輩の一人はいまKITで学んでいますよ(笑)
Q : これからのKITに期待していることや要望は何でしょうか?
人は一度学ぶ習慣がつくと学び続けたい欲求が出てきます。開かれた社会人大学院として、修了後も学びをさらに深めていく機会を提供して頂けると嬉しいです。例えば、博士課程や高度な専門性のあるカリキュラムを充実させれば、更に志の高いメンバーが集まる場になるのではないかと思います。今後は、KITの強みである「少人数制」の特長を活かして、学生個々に対する丁寧な関わりを続けながらエグゼクティブ層が多く参加できるような実践的なプログラムにも期待をしています。