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石川県立金沢泉丘高等学校化学部?生物部の生徒を対象に化学実験体験(8/3)
金沢工業大学では、高大連携の一環として、このたび石川県立金沢泉丘高等学校 化学部?生物部の生徒を対象とした化学実験体験「君はお酒を飲めるかな」を8月3日に扇が丘キャンパスにて開催します。
【化学実験体験「君はお酒を飲めるかな」について】
体内に入ったアルコールは、アルコール分解酵素により分解され体内で無毒なものに変換されます。我々日本人は、アルコール分解酵素の能力の弱い人が比較的多いと言われています。
今回の実験では、髪の毛または爪からDNAを抽出?増幅させ、アルコール分解に関与する遺伝子について分析を行います。
遺伝子の増幅には,ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)法を使います。
PCR法はインフルエンザウィルスの遺伝子検査にも使われている方法で、実験では実際に DNAのPCR検査過程を体験します。
【当化学実験を通じて体験できること】
?目で見ることができない遺伝子を視覚的にとらえることができます。
?遺伝子解析の結果から,アルコールに強い体質か否かに関する知見を得ることができます。
?最先端科学の一端を体験できます。
(PCRは新型インフルエンザのDNA解析にも使われている方法です)
PCRとは
PCRとは、Polymerase Chain Reaction の略。文字通りDNA ポリメラーゼを用いて連鎖反応的にDNA を増幅する方法で、数百万倍まで増幅することができます。
PCRによるアルデヒドデヒドロゲナーゼ2(ALDH2)遺伝子型の検出について
アルデヒドデヒドロゲナーゼ2(ALDH2)は、飲酒後エタノールが代謝されてできるアルデヒドを酸化し代謝する酵素です。3 種類の遺伝子型が知られており、3 種類のうちのどの遺伝子型を持っているかを調べることで、酒に強いか弱いかを判断することができます。
正常型ホモ接合体(NN 型)はいわゆるお酒が飲めるタイプ、ヘテロ接合体(MN型)はすぐに顔に出るが比較的飲めるタイプ、変異型ホモ接合体(MM型)はすぐに顔に出て飲めないタイプです。
アガロースゲル電気泳動
アガロースとは寒天の主成分をなす多糖で、熱水に溶かし室温に冷やしてゼリー状のゲルを作製します。このゲルは、多糖鎖間の水素結合が作る大きな網目構造を持っており、DNA を電気泳動する際によく用いられます。
DNA はリン酸基を持つため、負の電荷をもっています。DNA 溶液をアガロースゲルの溝に入れ、電圧をかけると、DNA 分子は、アガロースの網目構造をくぐり、マイナスからプラスの方向に移動します。DNA 分子の電荷は一定の割合でかかっていますが、短いDNA 断片は網目をくぐりやすく(網目に引っ掛かりにくい)、長い断片は網目をくぐりにくいため、移動の度合いに差ができます。これにより、DNA やRNA の分離や解析ができます。
【高大連携】
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(09年8月3日)
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