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2024年度に機械工学専攻を修了した丸山智哉さんと杉本真帆さんが「SI2024優秀講演賞」を受賞
「第25回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2024)」 が令和6年12月18日(木)から20日(金)にアイーナ?いわて県民情報交流センターで開催され、大学院機械工学専攻博士前期課程2年(発表時)の丸山智哉さんと杉本真帆さんがそれぞれSI2024優秀講演賞を受賞しました。
「第25回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2024)」は、システムインテグレーション部門講演会において発表された全ての発表を対象として審査がおこなわれ、講演会実行委員会が優秀講演賞を選出するもので1,077件の講演発表に対して275件の発表に優秀講演賞が贈呈されました。本発表および受賞を糧として、社会における一層の活躍と貢献が期待されます。
【講演論文】
受賞者:丸山智哉
題目:遠隔リハビリテーションに向けたFES上肢屈伸システムの構築
著者:丸山智哉、河合宏之、久島康嘉、村尾俊幸、岸谷 都
発表概要:事故などにより中枢性麻痺を発症した患者に対しては、中枢神経からの信号が低下した末梢神経に電気刺激を与えることで動作を補助し、運動機能の回復を目指す機能的電気刺激(FES: Functional Electrical Stimulation)の研究が進められている。本研究では、医療従事者と患者が離れた場所から理学療法セッションに参加する状況を想定し、遠隔操作が可能なFES上肢屈伸システムを構築した。特に、対面でのリハビリに近い状況を再現するため、日常動作の一例である食事動作に類似した動きを取り入れ、医療従事者の動作から患者の動作の目標値を生成し、それに基づいて筋刺激量を制御する手法を提案した。さらに、健常者を対象に検証実験をおこない、医療従事者を想定した補助者が被験者の動きを確認しながら運動の周期を調整できることを示した。
【講演論文】
受賞者:杉本真帆
題目:繰り返し学習制御を用いたFES下肢交互屈伸システムの構築
著者:杉本真帆、河合宏之、久島康嘉、村尾俊幸、岸谷 都
発表概要:事故や病気により脳や脊髄などの中枢神経を損傷した患者に対しては、末梢神経に電気刺激を与えて筋を収縮させ、運動機能の回復を促す機能的電気刺激(FES: Functional Electrical Stimulation)の研究が進められている。このFESによる運動のひとつに、ペダリング運動の欠点である「デッドポイント(力が入りにくくなる位置)」を構造的に取り除いた下肢交互屈伸運動がある。本研究では、FES下肢交互屈伸システムにおいて、個々の筋パラメータに依存せず追従性能を向上させることを目的に、運動の周期性を活用した繰り返し学習制御に基づく筋刺激の制御手法を提案した。さらに、健常者を対象に検証実験をおこない、本手法の有用性を示した。
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