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【学食から出る食品廃棄物を堆肥化し、食の循環に挑戦】
栽培されたジャガイモが1日限定で学食に登場
金沢工業大学では、学食から出る食品廃棄物をコンポストで堆肥化し、その堆肥を使って大学の畑でジャガイモを栽培する取り組みを実施しました。学食の協力を得て、このジャガイモを使用した小鉢メニューが学食において数量限定で提供され、学生たちが味わいました。
持続可能な取り組みのプロセス
約6,000名の学生が通う金沢工業大学では、学食の食品廃棄物が課題となっていました。この課題を解決するため、金沢工業大学の学生団体SDGs Global Youth Innovatorsの学生たちが、コンポストを活用し、「食の循環」を実現しました。
食品廃棄物の堆肥化
2024年5月から7月にかけて学食から出る食品廃棄物を回収し、コンポストを用いて堆肥化。約80kgの食品廃棄物から堆肥を作成し、1か月以上熟成させました。
ジャガイモの栽培
9月には大学が所有する畑に熟成させた堆肥を入れ、ジャガイモの植え付けと栽培を始めました。
学食で提供するメニューの考案
11月には収穫したジャガイモを使用した小鉢メニューを考案しました。多くの学生が好む複数のメニューを考え、学食の方と打ち合わせを重ねて完成したのが「ジャガイモの甘辛照り焼き」です。ジャガイモの皮まで使うメニューにしたところも食品廃棄物を出さない取り組みとして意識した点です。
学食での提供
1月14日(火)に学食で「ジャガイモの甘辛照り焼き」を数量限定で提供しました。
用意した小鉢約40食はすぐに売り切れ、人気メニューとなりました。
食べた方には、味の感想や今後食べてみたい小鉢メニューの案、値段設定などを調査しました。また、今回のような食料廃棄物を有効活用した取り組みに対する意見なども調査しました。
この取り組みは、食品廃棄物を堆肥化して新たな価値を創出し、堆肥で育てた作物を学食で提供するという大学全体を巻き込む実践的な取り組みです。学生たちが主体的に取り組み、持続可能な社会の実現に向けた意識を高める機会となりました。
(関連ページ)
SDGs Global Youth Innovatorsについて