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【Young Researchers Presentation Awardを受賞】
アマゾン川流域における地層の年代測定を目的とした蛍光体材料の統合的な特性評価
大学院工学研究科バイオ?化学専攻岡田研究室に研究生として在籍中のフェルナンデスさんが令和6年12月3、4日に静岡県浜松市で開催されたThe 9th International Symposium on Biomedical Engineeringにおいて「Young Researchers Presentation Award」を受賞しました。同賞は上記国際会議における86件の若手研究者や学生を対象としたポスター発表の中から、最も優秀であると認められた8件の発表に対して送られました。
ブラジル?サンパウロ大学から留学中のフェルナンデスさんの研究では、微量の銀(Ag)イオンを添加したナトリウムホウ酸塩(Na2B4O7)ガラスに着目し、その蛍光特性を用いて地層から微量に放出される放射線量を測定し、年代測定に応用することに取り組んでいます。これまでの研究では、上記材料は様々な種類の蛍光特性を持つことを明らかにしてきましたが、本研究ではこれら蛍光特性の関係性を統合的に評価?比較することにより、材料中で生じている現象理解を行いました。これら異なる蛍光現象は、通常、独立した評価系において測定?評価されるものであり、客観的な比較評価が困難でしたが、指導教員であるバイオ?化学専攻 岡田豪 准教授が開発したTSL/OSL/RPL自動統合計測装置(TORAIMS)を用いることにより可能となりました。本成果は今後の新たな材料を設計するうえで必要とされる指針の構築に繋がるものとなるでしょう。
発表タイトル:
Luminescence characterization of Ag-doped sodium borate glass by TORAIMS reader
著者:C. P. Fernandes1,2, G. Okada2, R. R. Rocca3, S. H. Tatumi1(1. University of Sao Paulo, 2. Kanazawa Institute of Technology, 3. Federal University of Sao Paulo)
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