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【IoT技術を活用して栽培したイチゴで食品ロスを考える】規格外イチゴを活用したレシピを鳥越小学校6年生と考案

イチゴを使って「食品ロス」を考えた

金沢工業大学SDGs推進センター(所長:平本 督太郎 経営情報学科教授)は金沢市の北菱電興株式会社と共同で、いちごファームHakusanのイチゴを利用したイベント「イチゴ×SDGs  IoT技術を活用して栽培したイチゴを使って「食品ロス」を考える」を、地元 鳥越小学校の6年生を対象に2024年1月17日(水)、金沢工業大学白山麓キャンパス KITイノベーションハブで開催しました。

当イベントは、金沢工業大学と白山市との包括連携協定にもとづき、鳥越小学校の6年生を対象に、金沢工業大学と北菱電興株式会社が共同で実施しているイベントです。鳥越小学校6年生の児童10名が参加し、SDGsにおける食品ロスについて次の3つのステップで学びました。

ステップ 1

いちごファームHakusanにてイチゴの摘み取り方のレクチャーの後、6品種のイチゴのうち、4品種のイチゴの摘み取りを体験。試食を行い、それぞれの品種による味の違いを学びました。

また、規格外品のイチゴについて説明を受け、規格外品のイチゴを試食。規格品との味に違いはなく、おいしく食べられることを学びました。

イチゴの摘み取り方のレクチャーの様子

6種類のイチゴのうち、4種類のイチゴの摘み取りを体験

圃場内で説明を受ける

高設栽培のため果実が土に触れることなく衛生的で、冬は暖かく雨や雪の日でも快適にいちご摘み取り体験を楽しめる

品種による味の違いを学んだ

ステップ 2

児童は3つのグループに分かれ、各グループに大学生が1人ずつ入り、金沢工業大学SDGs推進センターが開発したゲーミフィケーション教材「シェア アンド サルベージ」を体験。ゲームを通して食品ロスの解決方法を学びました。

「シェア アンド サルベージ」では、プレイヤーが様々な食材を使って、それぞれの「課題料理」と全プレイヤーが協力して作る「共通料理」を作ります。料理を作る過程で、食品ロスが発生します。プレイヤーは協力して様々な食事会を開催し、食材のシェア(共有)、廃棄食材のサルベージ(救い出す) により、楽しみながら食品ロスの解決方法を学びます。

ゲーミフィケーション教材「シェア アンド サルベージ」

各グループに大学生が1人ずつ入り、ゲームを楽しみながら食品ロスの解決方法を学んだ

ステップ 3

「シェア アンド サルベージ」のゲーム体験と実際のいちごの圃場での摘み取り体験を通じて学んだことを生かして、イチゴと白山市の食材を組み合わせて給食に提供できる新メニュー?レシピを考案し、グループ毎に発表を行いました。

今回は、事前課題として各自が考えたレシピをグループ内で発表しました。そして新たにホームルームパーティーができるメニューを1つ決めてもらい、各グループで原稿を作成し、発表しました。

今後の予定としては、考案された3つのレシピを白山市の栄養士の先生と打ち合わせを行い、3月頃、鳥越小学校の給食に出せるか検討を行ってまいります。

 3つのグループに分かれレシピを考え、発表した

「いちごファームHakusan」について

北菱電興株式会社では地域の再生可能エネルギーを地域で利用する「地産地消型」の営農モデルとして、同社が開発したマイクロ水力発電を活用した「いちごファームHakusan」(石川県白山市上野町フ14番地)を農事組合法人んなーがら上野営農組合(白山市)と共同運営しています。

当営農施設では、金沢工業大学ロボティクス学科の竹井義法教授らの研究グループと同社が共同で開発を進める温湿度センサをハウス内に設置。既存のセンサと組み合わせて温度や二酸化炭素の濃度、湿度のむら、異常などをモニタし、必要に応じた空調管理やカーテンの制御をすることでハウス内の環境を一定に保ち、品質のばらつきを抑えた均質な美味しいいちごを栽培する実証実験が行われています。

ハウス内の環境はPCやタブレットで確認できるため、遠隔監視や遠隔操作による労働時間や労力の軽減にもつながり、次世代型の営農システムとして新たな農業従事者の担い手確保につながるものと期待されています。

金沢工業大学におけるSDGsの取り組み

金沢工業大学では、第1回「ジャパンSDGsアワード」SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞受賞後、SDGs達成に向けた様々な組織との連携を加速させています。今後も日本一のSDGs教育推進大学として、教育?地域経営?ビジネスの3つを重点領域としハブ機能を高めていくことで、日本中?世界中にSDGs教育を広め、SDGsの達成に貢献していきます。

【関連ページ】

金沢工業大学SDGs推進センター

ゲーミフィケーション教材「シェア アンド サルベージ」について(金沢工業大学SDGs推進センター)

【産学連携研究の最前線】いちごファームHakusanにおける取り組み(2018.11.5)

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