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環境土木工学科4年の松田大輝さんが「日本造園学会中部支部大会」最優秀学生発表賞を受賞。野々市中央公園の利用とエリア認識に関する研究で
環境土木工学科4年の松田大輝さん(片桐由希子研究室)が「総合公園の遊具エリアにおける利用者の分布と空間認識一野々市中央公園を対象として」で「2023年度日本造園学会中部支部大会」最優秀学生発表賞を受賞しました。
2023年度日本造園学会中部支部大会は、2023年12月16日?17日まで、福井市地域交流プラザで開催されました。
今回受賞した研究課題「総合公園の遊具エリアにおける利用者の分布と空間認識一野々市中央公園を対象として」は、子どもたちが、広い公園空間を自由につかって遊べるようになってほしい、という松田さんの思いから考え、取り組んだテーマで、現地での利用実態調査やアンケート調査を重ねてきたという真摯な研究姿勢が受賞に結びつきました。
【題目】
総合公園の遊具エリアにおける利用者の分布と空間認識一野々市中央公園を対象として
【著者】
松田大輝、片桐由希子
【講演要旨】
近年の公園整備おいて、遊具設計に関するインクルーシブ化は進んでいるが、公園の空間全体を遊び場として使いこなすといった視点からのインクルーシブ化については、十分な検討がなされていない。本研究では、公園における遊具エリア、および遊具エリア外の利用とその間の移動に対する認識を明らかにし、遊具エリア外を含めて広く空間を使った遊びを誘導するための要件を検討する。対象は、総合公園である野々市中央公園とし、遊具エリアにおける混雑度に応じた利用者の空間分布と、遊具エリア外の遊びとの連続性に関する実態調査、利用者の意識を把握するためのアンケート調査を実施した。実態調査からは、遊具エリアの広さと遊具の数については、現状の利用者を受け止めるキャパシティはあるが、アンケートからは、3-4歳児の保護者を中心に、さらに広く空間を使うことを望む傾向が見られた。遊具のないエリアについては、広い空間としての認識はあるものの、広さを生かした遊び方は示されないこと、遊具エリアの境界林に対する抵抗は低かった。このことから、公園の空間全体が遊び場と認識されるには、遊具のないエリアの空間の存在と利用の仕方を伝えることが必要であるといえる。
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