「NECソリューションイノベータ　コーオプ教育成果報告会」が11月28日（月）開催され、NECソリューションイノベータ北陸支社でKITコーオプ教育プログラムに参加した学生2名が約4ヵ月間の成果を発表しました。

KITコーオプ教育プログラムとは、企業の第一線で活躍する技術者を「実務家教員」として招聘し、学生が実際の業務に従事しながら企業が持つ最先端の技術について実践的に学び、社会と顧客への貢献と課題解決を習得できる本学独自の産学協同プログラムです。金沢工業大学では、NECソリューションイノベータの他にも鹿島建設やNTT西日本等の企業と連携し、このコーオプ教育プログラムを実施しており、産業界と協力しながらこれからの持続可能な未来の社会を実現するために取り組みを進めています。

NECソリューションイノベータとは、2021年3月にコーオプ教育実施に向けた協定を締結。同社社員により開講された寄附講座「サイバー攻撃への対策?解析講座」受講者の中から2名が選抜され、NECソリューションイノベータ北陸支社にて、その高度な技術?知識習得と実践的な学びを得るための業務に従事しました。

プログラムを受講したのは、「セキュリティには実際どんな業務があるのか知りたかった」という情報工学科4年の牧野直人さんと「サイバー攻撃やネットワークの脆弱性を検証するテスト手法?ぺネトレーションテストに興味があった」という情報工学科4年の吉田葵さんです。2人は約4ヵ月間、NECソリューションイノベータの”社員“として勤務し、脆弱性ランキングの作成やぺネトレーションテストなど情報セキュリティに関する業務に携わりました。

成果報告会で牧野さんと吉田さんは「現在、企業や社会で重視されているセキュリティが何かを知ることができた」「確認作業や時間管理の大切さがわかった」と振り返るとともに、「サイバー攻撃についての知識がまだまだ浅いので継続して勉強したい」「今回のプログラムで学んだことをこれからの研究に活かしたい」と、大学での意欲を高めました。学生の発表を受け、NECソリューションイノベータ北陸支社?稲川支社長からは「学生たちのイキイキとした、専門性の高い発表が聞けてよかった」「これからは専門職採用を積極的に増やしたい」という意見をいただきました。このように、KITコーオプ教育プログラムでは、学生は実務家教員からの実業務を通じた気づきを得て、自身の強みを伸ばし、社会で活躍できる技術者に向けて成長することができます。

本学は、今後も「KITコーオプ教育プログラム」の充実をはかり、NECソリューションイノベータとの連携を深め、"セキュリティ分野における次世代の担い手養成"に取り組んで参ります。

コーオプ教育について

コーオプ教育（Cooperative Education、COOP教育）は米国が発祥の産学協同教育です。インターンシップが、企業により策定された職場体験に短期間、無給で参加するのに対し、コーオプ教育ではプログラムそのものを大学が主体となって作成し、学生が企業で実際の業務に長期間従事します。その間の給与も企業により支払われるのも大きな違いです。大学にとっては、実社会の課題を扱った課題発見?解決に学生が取り組むことで、理論と実践の両面を効率的に学べる教育プログラムとなっています。

金沢工業大学は、世界産学連携教育協会（WACE：World Association for Cooperative Education 本部:アメリカ?ボストン）に加盟しており、「KITコーオプ教育プログラム」は世界標準コーオプ教育（CWIE：Cooperative & Work Integrated Education）に準拠した内容となっています。

世界産学連携教育協会（WACE）は世界52カ国、約1,000の教育機関、企業、団体からなる非営利組織です。グローバル人材育成に向けて、産学連携教育?CWIEの展開?拡大を行う唯一の国際機関です。