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大学院電気電子工学専攻の小松郁也さんが、電子情報通信学会の「エレクトロニクスソサイエティ学生奨励賞」を受賞。無線電力に用いるレクテナに関する研究発表が評価

大学院電気電子工学専攻に在籍し伊東健治教授の研究室で研究を行っていた小松郁也さん(2022年3月に修了。現在、三菱電機ソフトウェア株式会社に勤務)が、大学院在籍中の研究発表が評価され、電子情報通信学会の「エレクトロニクスソサイエティ学生奨励賞」を受賞しました。

この賞は、2022年9月にオンライン開催された電子情報通信学会ソサエティ大会での優秀な発表に与えられるものであり、毎年、エレクトロニクスソサイエティでの学生発表多数から6件が銓衡されています。小松さんは彼自身が設計?評価を行ったレクテナに関する発表を行い、これが評価され受賞につながりました。大学院を修了する直前の3月15日にオンラインで表彰式が行われました。

小松さんが研究に注力したレクテナは、マイクロ波での無線電力に用いる受電素子であり、電波を受信するアンテナと、電波を直流電源に変換する整流器から構成されるデバイスです。無線電力伝送によるドローンなどの飛行物体に対する電源供給システムへの適用をめざし、世界的に開発が進められています。伊東研究室では、国家プロジェクト事業(内閣府?戦略的イノベーションプログラム)を受託し、このような用途に適用するレクテナの研究を進めています。

小松さんはレクテナを大電力化したときに問題となる排熱の問題を解決するために、金属と同等の熱伝導率を有するセラミック材料である窒化アルミニウムでアンテナを構成し、その上に発熱体である整流器チップを実装する構造を検討し、試作?実証まで担当しました。世界ではじめての構造であり、その効果により世界トップレベルの電力変換効率を得ています。この成果は2020年9月に伊東教授が名古屋大学?天野浩教授とともにプレス発表を行い大きな反響を得た、世界最高効率の5.8GHz帯レクテナの後続の研究です。プレス発表での1W動作から10W動作をめざす過程での中間成果となります。

発表題目:AlN 基板アンテナを用いる 5.8 GHz 帯大電力レクテナ

受賞者:小松郁也さん

著者:小松郁也さん(発表者)、麦谷彰彦さん(現在、中部管区警察局に勤務)、坂井尚貴研究員、伊東健治教授

指導教員:伊東健治教授

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