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革新複合材料研究開発センター(ICC)の鵜澤潔所長と大内一之客員教授が「日本船舶海洋工学会賞(発明?考案等)」を受賞。上下伸縮式硬翼帆の発明とその基本機構の考案について研究を進め、船舶海洋工学技術の高度化に貢献
金沢工業大学革新複合材料研究開発センター(ICC)の鵜澤潔所長と大内一之客員教授(株式会社大内海洋コンサルタント代表取締役)が、2022年度の「日本船舶海洋工学会賞(発明?考案等)」を受賞しました。
日本船舶海洋工学会は、船舶海洋工学の学術技術の発展を奨励するため、船舶および海洋工学、その他一般海事に関する著書?調査?開発?発明等に対して「日本船舶海洋工学会賞(著書?調査?開発?発明等)」を授与しています。5月26日?27日に日本船舶海洋工学会の令和4年春季講演会が開催され、この中で表彰式が5月26日に行われました。
鵜澤教授らは、世界でも前例のない上下伸縮式硬翼帆の発明とその基本機構の考案について研究を進め、船舶海洋工学技術の高度化に貢献したと評価されました。船舶から排出される温室効果ガス削減のため、風力推進船の開発が各国で進められています。その中でも硬翼帆を用いた風力推進船は大きな削減効果が得られ、また天候や航路に応じて硬翼帆を容易に運用できる利点があります。鵜澤教授らが進めた「大型風力推進船を実現するためのFRPパネル帆の適用技術」の研究では、硬翼帆に搭載するFRPパネルを効率良く低コストで製造する技術の検討や、FRPパネルを搭載した硬翼帆の性能評価を行い、実船建造に向けた基礎技術の構築を行いました。
本研究で基礎技術を検討した硬翼帆を搭載した大型風力推進船は、株式会社商船三井と株式会社大島造船所のプロジェクトにおいて第1号船を現在建造中で2022年に航海開始が予定されています。
「大型風力推進船を実現するためのFRPパネル帆の適用技術」の研究成果の詳細については、下記リンクをご覧ください。
金沢工大COI拠点 大型風力推進船を実現するためのFRPパネル帆の適用技術について
https://www.icc-kit.jp/coi/seika/research-results/05.html
【関連リンク】
株式会社商船三井ウェブサイト 商船三井技術顧問が日本船舶海洋工学会賞(発明?考案等)を受けました