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国際交流プログラム「KIT Online Social Innovation Program」を開催。金沢工業大学と国際高等専門学校の学生がアジア3カ国の学生とオンラインで多国籍チームを組み、社会に実在する問題に当事者の立場になって解決に取り組む

金沢工業大学と国際高等専門学校(以下、国際高専)の学生が、アジア3カ国の協力校の学生と多国籍チームを組み、課題発見?解決に取り組む「KIT Online Social Innovation Program」を3月16日(水)から23日(水)の平日5日間にかけて開催しました。

本プログラムは、海外の学生と議論し学び合いたいという強い思いを持つ6人の学生がプログラムを企画?立案し、ここに7人の学生が参加し、学生主体の国際連携プログラムとして実現に至ったものです。海外(シンガポール、インドネシア、ベトナム)からは14人の学生がオンラインで参加しました。

学生は、多国籍チームを組み、デザインシンキングの手法を用い、「HISのサービスを使った新たな体験の形とは?」をメインテーマとした旅行?観光ビジネスに関する課題発見?解決に取り組みました。最終日の発表会では、「集団での旅行を最大限に楽しむ方法」「New normal における満足度の高い旅行の経験」「日本での旅行の効率化を最大化する方法」「海外留学、海外インターンシップの学びを最大化する方法」と題した発表が行われました。

一般的な国際交流プログラムでは、学生は用意されたものを学ぶ側としての参加となりますが、本プログラムは学生自身がコーディネータ兼ファシリテーターとなって、プログラムの指導運営を行いました。スケジュールの設計に始まり、教材の作成、国内連携先や海外連携校との打ち合わせなど、国際交流プログラムの実施に必要な一連の工程をやり遂げ、ファシリテーター学生の成長につながりました。

※ラーニングエクスプレス:

大学?高専とSingapore Polytechnic、東南アジア圏の高等教育機関が連携して2013年から実施しているソーシャルイノベーションを通じて国際連携を学ぶ短期留学プログラム。

参加者

Facilitator:
伊賀丈流さん(リーダー、心理科学科4年)、阿部薫平さん(大学院機械工学専攻 博士前期課程1年)

Co-Facilitator:
内方亜弥さん(経営情報学科3年、国際高専から編入)、小枝瞭介さん(機械工学科3年)、曽根原裕哉さん(三亚赌场,香港赌场情報学科2年)、 長谷川真穂さん(建築学科2年)、

参加学生:
金沢工業大学 7名、Singapore Polytechnic(シンガポール) 4名、Universitas Muhammadiyah Makassar(インドネシア) 4名、Ho Chi Minh City College of Economics(ベトナム) 4名

協力:
坂本宗明教授、栃内文彦教授、津田明洋准教授、ステファニー?レノルズ講師、キース?イコマ講師、本田彰吾さん(2022年3月 大学院情報工学専攻 博士前期課程修了)、(株)エイチ?アイ?エス(法人営業本部及びマレーシア支店)6名、留学支援課

※学生の学年は2022年4月現在

今回プログラムに参加した海外の3校は、ラーニングエクスプレスで交流があり、5校が共有するラーニングエクスプレスにおける異文化連携による共創の経験と、デザインシンキングのフレームワークを活用した異文化連携による課題発見?解決活動にチームで取り組み、参加学生は多くの学びと経験を得ることができました。また、プログラム設計や運営に対しては、国際連携経験豊かな教職員が支援にあたり、プログラムの質や有効性の担保に努めました。

株式会社エイチ?アイ?エスの協力により、Zoomを用いたマレーシアの現地紹介も

多国籍チームでディスカッションを行う学生

シンガポール、インドネシア、ベトナムの学生とZoomを使い、旅行?観光ビジネスに関する課題発見?解決に取り組んだ

プログラムに参加した金沢工業大学、国際高等専門学校の学生

プログラム概要

本プログラムは、分野?文化の異なる者が協働するフレームワークとして、デザインシンキングを用いました。デザインシンキングは課題?問題に対して利用者の観点を重視して問題点を洗い出し、実現可能な解決策を提案するための手法であり、CDIOフレームワークにおける「考え出す(Conceive)」、「設計する(Design)」プロセスを異分野?異文化協働で進める際に有効です。本プログラムでは、旅行?観光ビジネスを主テーマとし、利用者?関係者の立場から課題発見?解決に取り組みました。プログラムは約1週間の限られた活動期間でありましたが、学生は最大限議論を重ねて最終日の成果発表に挑みました。成果発表は英語で行われ、解決案の実現可能性を含めた評価を受けた参加学生たちは、文化と分野を超えた交流を深めつつ、多くの学びを得ました。

また、本プログラムのテーマ提供や事業説明、インタビュー対応などで株式会社エイチ?アイ?エスの協力を得ており、学生に対して的確なアドバイスをいただくことができ、有意義な連携が実現しました。また、同社マレーシア支店からもオンラインで参加いただき、ライブでのオンラインツアーなど実際のサービスやマレーシアの様子なども紹介いただきました。学内からも、大学院修了生の本田彰吾さん、高専のステファニー?レノルズ講師とキース?イコマ講師、留学支援課の職員がインタビュー練習に協力するなど、参加学生間のみでなく、学内外の世代や分野?文化の異なる協力者との連携や交流にもなりました。

プログラムの展開

メンバーの中でも特に中心的な役割を果たした伊賀さんと阿部さんは、ラーニングエクスプレスへの参加経験を有し、2年連続でKIT Online Social Innovation Programをコーディネートして、他の学生をとりまとめました。企画立案や運営の経験、学生間で教え合い?学び合う大変有意義な教育機会となりました。また、海外学生との交流にも積極的に挑戦し、最終日の成果報告では堂々と発表を行いました。

海外から参加した学生からは、早く日本に行きたいという声が多く聞かれました。渡航が伴う留学が再開する中で、今後は対面式の留学の事前?事後の交流ツールとして、オンラインを活用したプログラムを活用し、対面-オンラインの融合を目指していきます。

金沢工業大学は、異分野?異文化の連携を推進するため、教育付加価値の向上と共に、グローバル人材育成に向けた新たなプロジェクト型の国際交流のスタイルを確立していきます。

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