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傾聴スキルを習得し、人々の相談に応じる市民カウンセラーに。世代を超えた共創教育として「野々市市民カウンセラー連続講座 第8期」を開講
金沢工業大学 心理科学研究所(所長:塩谷亨 教授)と野々市市は、身近な人の悩みを聞くスキルを身に付ける「野々市市民カウンセラー連続講座 第8期」を7月10日(火)にチャレンジラボで開講しました。本講座は複数回の連続講座となっており、7月31日(火)までの毎週火曜日19時~21時に、全4回で開講されます。
野々市市民カウンセラー連続講座は、「傾聴」についての講座を行い、傾聴力を身に付けた人材=市民カウンセラーを野々市市内に増やすことで、野々市市をさらに住みよい町にすることを目的としています。市民カウンセラーは専門家ではありませんが、人々の相談に気軽に応じ、傾聴することによって、相談を持ちかけた人々の心の癒しに貢献できます。本講座はポジティブ心理学を活用して行われるため、受講者が前向きに学ぶ姿勢がみられることが特徴的です。
平成26年度の後期に第1期が開始されてから、毎年前期と後期に1期ずつ開講しています。野々市市の地域の方々はもちろん本学の学生もこれまで多数参加しており、第8期までの参加者数は約260名となっています。(第8期の参加者は35名)参加者の年代は10代から70代までと幅広く、講座の中で行われるロールプレイなどを通じて、世代を超えた活気あふれる交流が生み出されています。参加している市民の方、学生それぞれにとって新しい気づきや学びを得ることのできる講座として人気を博しており、参加者の満足度も各回それぞれ非常に高くなっています。心理科学研究科臨床心理学専攻の大学院生たちも、ファシリテーターとして運営に参加しています。
他の類似の講座と異なる本講座の大きな特徴は、「傾聴」に関する心構えを学ぶだけではなく、実際に聴き手?話し手に分かれて傾聴スキルを磨くロールプレイを重点的に行うということです。「傾聴」はコミュニケーションの基礎となるスキルであり、カウンセリングだけでなく普段の生活や仕事、またプロジェクト活動など、人と関わる全ての活動において活用することができます。さまざまな対人場面で役立つスキルが習得できるのも、参加者の年齢層が幅広い要因のひとつとなっています。プロジェクト等課外活動から友人関係まで、学生生活全般にわたって活用することができるスキルを学ぶことができることから、本学学生の参加人数も多くなってきています。
また修了生のメンバーにより、野々市市民カウンセラーの会「ほわっと」が設立されており、より実践的な傾聴に興味のある参加者の活動の場となっています。本会は、野々市市内で傾聴を取り入れたボランティア活動を自主的に行っており、野々市市民カウンセラー連続講座から発展する形での活動内容に、野々市市からも期待が寄せられています。
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