記事詳細
金沢工業大学から5件が採択される。公益社団法人大学コンソーシアム石川「平成30年度地域課題研究ゼミナール支援事業」
公益社団法人大学コンソーシアム石川の「平成30年度地域課題研究ゼミナール支援事業」」の採択結果がこのたび発表され、金沢工業大学は、地域課題の解決に向けて行う活動を支援する「地域共創支援枠」で4件、専門性を活かして地域の特産品や観光プラン等に付加価値を付与するための活動を支援する「付加価値強化枠」で1件の、計5件が採択されました。
■「ITを活用した地域における情報共有と活動活性化」
(地域共創支援枠での採択)
野々市市では「結ネット」と呼ばれる町内会システムが導入されています。「金沢工業大学 山岸芳夫ゼミ、CirKitプロジェクト」では地域の高齢者と若年者を対象とした「結ネット」の講習会などを行い、町内会活動を通じて、高齢者と若年者が世代を超えて交流し、学びあい、助けあえるような地域の実現を目指します。
■「地域イベントにおけるデジタルアートを活用した地域の魅力発信」
(地域共創支援枠での採択)
野々市市を代表する夏の一大イベント「野々市じょんからまつり」を対象に、「金沢工業大学 松林賢司ゼミ、DK art cafeプロジェクト」がマーケティングテクノロジーを活用した学生目線による地域魅力の分析、話題性、演出性が高い集客案の調査研究を行い、プロジェクションアート、デジタルアトラクション等を駆使した野々市市のブランド力向上に繋がる企画を検討し実践を目指します。
■「野々市市での生活情報の英語化」
(地域共創支援枠での採択)
PBLを取り入れた外国語教育を実施する藤井清美教授の授業では、これまで野々市市在住の外国人住民向けにさまざまな行政サービスの英語版を作成してきました。今年度の活動では、情報工学科の松井くにお教授のゼミと連携し、現行の英語版情報、特にこれまでの活動での成果物作成時のデータや外国人住民から収集したインタビューデータを利用して、AI技術を使った誘導対話形式での情報提供を進めることにより、外国人住民が野々市市でより安心して暮らすことができるような街づくりの一端を担うことを目指します。
■「アーチ型石橋の構造分析と新たな橋の設置構想」
(地域共創支援枠での採択)
金沢工業大学では「世代?分野?文化を超えた共創教育」の一環として、学生と教員が学科の枠を超えて卒業研究を行う「クラスター研究室」を推進しています。金沢工業大学が平成30年3月23日に包括協定を締結した小松市は豊かな石文化を築き上げてきたことで日本遺産にも認定され、市内滝ケ原町に現存するアーチ型石橋群は、この石文化を象徴する貴重な日本の宝となっています。金沢工業大学クラスター研究室では、機械工学科、土木工学科、情報工学科、ロボティクス学科の学生6名と教員4名からなるチームを編成し、アーチ型石橋の構造分析や科学的分析を行い、その特徴を明らかにすることで、次代に向けて日本遺産の新たな価値創造を目指します。さらに、新しい情報技術を効果的に活用して、石橋と石文化を国内外に向けて広く発信します。
■「発酵技術により機能性を高めたどぶろく製造事業」
(付加価値強化枠での採択)
金沢工業大学 尾関健二ゼミは、日本酒の旨味成分「α-EG」が皮膚真皮層のコラーゲン量を増やすことや、米を原料とする甘酒にコレステロール低減と便通改善効果が高い成分「レジスタントプロテイン」が含まれていることを世界で初めて学術的に実証しています。
尾関ゼミは、どふろくで町おこしを目指す中能登町と連携し、「α-EG」や「レジスタントプロテイン」の含量を高めたどぶろくの開発し、町の活性化を目指します。