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ソーラーカーの実用化を目指す「FIAオリンピアクラス」で夢考房チームが第2位
国際自動車連盟(FIA)が公認する世界最高峰のソーラーカーレース「ソーラーカーレース鈴鹿2012 」5時間耐久レースが2012年8月4日(土) に鈴鹿サーキット国際レーシングコースで開催され、ソーラーカーの実用化を目指す国際規格車両の「FIAオリンピアクラス」に参加した夢考房ソーラーカープロジェクトの「KIT Golden Eagle 5」が5時間を無事完走し、「FIAオリンピアクラス」第2位となりました。
夢考房チームは「ソーラーカーレース鈴鹿」で過去、総合優勝1回(学生初)、総合2位1回、総合3位3回の戦績を有する名門チームとして知られ、2011年からはソーラーカーの実用化を目指す「FIAオリンピアクラス」に出場しています。
「FIAオリンピアクラス」は2008年から始まったソーラーカーレースの国際規格車両です。ソーラーカーの実用化にむけて安全性を重視しているのが大きな特徴です。形状は市販の自動車に近く、他のクラスが転がり抵抗低減のため3輪が多いのに対し、4輪が義務付けられています。ヘッドライトやテールランプ、方向指示機などの装備も必要で、公道でのレースを視野に入れた規格となっています。今大会では一般?学生合わせて10チームがエントリーしました。
「KIT Golden Eagle 5」は「FIAオリンピアクラス」に準じて昨年製作された新車両で、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製のボディに単結晶シリコン太陽電池(出力892.7W)とリチウムイオンポリマー電池を搭載。インホールモータやモータコントローラー(モーターを制御する回路)、MPPT(温度や日射といった刻刻と変化する条件に応じて,太陽電池から最大の電力を引き出す装置)にいたるまで学生自身の手で製作しています。「FIAオリンピアクラス」初参戦となった昨年の大会では、MPPTが故障し、6周目でリタイアしています。