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日本写真測量学会年次学術講演会で論文賞を獲得
6月18日から19日にかけてパシフィコ横浜で地理空間情報フォーラム2009と同時開催された日本写真測量学会平成21年度年次学術講演会において、大学院工学研究科システム設計工学専攻博士前期課程2年 河野貴史さん(日下研究室)が論文賞を獲得しました。論文のタイトルは「黄砂長距離輸送シミユレーションによる発生源と発生量の推定と輸送アニメーション」で、日本で毎年観測される大規模な黄砂現象をUS-NCEP高度別風データ及び3次元長距離順?逆シミュレーションを用いて黄砂発生源?発生量を推定したものです。また、黄砂雲の輸送過程をアニメーション化し、それをGoogle Earth上に表示できるようにしたところが大きく評価されました。
日本写真測量学会はリモートセンシングを含む空間情報工学の権威ある学会であり、金沢工業大学学生の論文賞は初めての授賞となりました。
研究指導の日下迢教授
「日本で観測される黄砂現象の解明には複雑な問題が含まれています。黄砂輸送の問題だけでも、黄砂の発生源、発生量と輸送過程、黄砂の物理的、化学的および光学的特性、大気輸送中の変質過程などの研究が必要です。河野君は、黄砂現象の解明という複雑な問題に挑戦し、今回論文賞という栄誉を得ました。これを契機に更に研究に邁進され、毎年日本で観測される黄砂の発生場所や放出量がどのように変化しているか等、今後の研究成果が期待されます。」