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心理科学科の田中孝治講師が「第45回教育システム情報学会全国大会」で「2019年度研究会優秀賞」を受賞

心理科学科の田中孝治講師が、9月2日(水)から9月4日(金)にオンラインで開催された「第45回教育システム情報学会全国大会(JSiSE45)」において、「2019年度研究会優秀賞」を受賞しました。田中講師は2016年度にも同賞を受賞しています。

教育システム情報学会は、全国の大学?企業の研究者および教育関係者らが所属している学会です。昨今の社会状況からも、いま注目を集めている学会です。研究会優秀賞は、教育システム情報学および関連分野における学問発展の奨励を目的に、当該年度の研究会において発表された研究のうち、特に優秀な論文に授与されます。

2019年度の研究会発表論文数は117件であり、そのうち田中講師の発表を含む4件が同賞を受賞しました。「第45回教育システム情報学会全国大会」2日目の表彰式において審査結果の発表と表彰が行われました。

発表内容

論文題目

災害時の避難行動選択における競合の疑似体験を通して防災学習への動機づけを高める学習支援方式

著者

北川悠一(関西大学大学院)?津野駿太郎(関西大学)?田中孝治(金沢工業大学)?堀雅洋(関西大学)

発表概要

災害が差し迫った状況では、住民は自ら必要な情報を参照し、自らの判断で避難行動を選択することが求められる。ハザードマップや避難情報などの情報がその拠り所として知られている。しかし、刻々と変化する状況によっては、参照した複数の情報から相反する避難行動を示唆される場合が考えられる。そこで本研究では、災害時の避難行動選択時の競合に直面する体験が防災学習の動機づけを高めると想定し、行動選択時の競合を疑似体験する学習支援アプリを開発し、競合の経験が防災学習の動機づけに及ぼす影響についての評価実験を行った。その結果、競合を疑似的に体験した場合の方が、防災学習の動機づけを高めることが示唆された。この結果は、学習支援アプリの有効性を示すものといえる。