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大学院の竹林文夫さんが「第39回希土類討論会」で「学生講演賞」を受賞。ラジオフォトルミネッセンス現象の研究が評価
大学院工学研究科バイオ?化学専攻博士前期課程1年(岡田豪研究室)の竹林文夫さんが、5月30日(火)?31日(水)に札幌コンベンションセンターで開催された「第39回希土類討論会」において、「学生講演賞」を受賞しました。同賞は学生による優れた発表に対して贈られるものです。
今回受賞対象となった講演題目は「Yb添加Li2CaSiO4におけるRPLの基礎特性」です。本研究では、Ybを微量添加したLi2CaSiO4において稀な蛍光現象であるラジオフォトルミネッセンス(RPL)現象を見出し、その基礎的な特性について調査を行いました。ここで、RPLとは放射線照射によって蛍光特性が新たに付与される現象のことを指し、放射線センシング素子に応用されています。一方で、RPLを示す材料は珍しく、材料探索、現象理解、応用展開などが進んでいないことが問題として挙げられ、RPLを示す新規材料の探索が強く求められています。
竹林さんはこれまでの研究でEuを微量添加したLi2CaSiO4がRPL現象を示すことを見出していますが、今回の研究ではEuの代わりにYbを添加してもRPL現象を発現する事が新たに認められました。特に、Ybを添加した材料におけるRPL現象の報告例は極少数であり、今回の研究成果は今後のRPL現象の原理解明に大きく寄与することが期待されます。
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