計算器を考え出す課程でいろいろ試みられたもののうち、現在知られている一番古いものが本書です。本書で、ネーピアは、一般には「ネーピアの骨」として知られているそれぞれに個々の数字の九九が記された小さな象牙の棒を用いたり、また、箱の内側で回転する板を使ったりして掛け算や割り算をする方法を述べています。ここでは、彼は数を二進法スケールで表す棒によって計算を簡易化していますが、これは現代のコンピュータに通じる考え方です。また、彼はグンターによって1620年に発明された計算尺にはっきりと先鞭をつけていたのでした。
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